日本管材センター株式会社

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豆知識

No.117

集中豪雨から街を守ろう!

管工機材を中心に扱う専門商社である日本管材センター株式会社では、毎月建設設備業界に関する豆知識を紹介しています。

集中豪雨とは、前線や低気圧などの影響によって、狭い範囲で数時間にわたって非常に激しく降る雨のことを指します。
総雨量は100ミリから数百ミリに及び、平野部では浸水被害が、山間部では土砂災害が起こる危険性があります。
集中豪雨に対して、自治体や企業で実施している対策をご紹介します。

集中豪雨の増加

最近耳にすることが増えた「集中豪雨」や「ゲリラ豪雨」などの大雨ですが、統計を見ても年間発生回数がここ50年で大幅に増加していることがわかります。
たとえば、1時間降水量50ミリ以上の年間発生回数は直近10年間(2016~2025年)の平均が約340回で、アメダスの統計が始まった最初の10年間(1976~1985年)の平均226回と比べて、およそ1.5倍に増加しています。
※1時間降水量50ミリとは、バケツをひっくり返したような激しい雨で、傘を差しても濡れてしまうほどの強さです。

その他にも、3時間降水量200ミリ以上、日降水量300ミリ以上などの大雨も上記の同期間での比較では2倍程度に増加しています。
地球温暖化などに伴い、この先も集中豪雨の回数や年間降雨量などは増加すると試算されています。



グラフ:気象庁HPより

集中豪雨対策「調整池・調節池」

集中豪雨対策として有名なのが「調整池」と呼ばれる防災施設です。
山や森、田畑などの自然がたくさんあった時代には、降った雨は土の中に染み込み、ゆっくり時間をかけて川に流れていきました。しかし、土地の開発が進むにつれて、土ではなくアスファルトやコンクリートなどの舗装された地面が大部分を占めるようになりました。降った雨は地面には染み込まず、側溝や排水路などを通ってそのまま河川に流れ込みます。
そのため、集中豪雨時などに急激に水量が増えた際、河川が氾濫しないようにするために設けるのが「調整池」です。調整池は降水がない時は空のプールのような状態で、雨が降った際に一時的に雨水をため込み、雨がやんでから徐々に放流することで氾濫や洪水のリスクを減らすことができます。団地や商業施設などの開発を行った際に、敷地内に合わせて設置されることがあります。

調整池と名前が似ていますが、「調節池」と呼ばれる施設もあります。
調節池は集中豪雨などで急激に水量が増加した際に、河川が氾濫しないように河川沿いに造る施設です。
雨で増加した河川の水を調節池に流入させることにより、下流の水位を低下させて水害の軽減を図るために設置されます。調節池にためた水は、下流側の水位が下がってから徐々に河川に戻していきます。



集中豪雨対策「浸透ます、浸透トレンチ」

調整池の説明でも述べたように、土地の開発が進み、地面の大部分がアスファルトやコンクリートで覆われる現在の都市部では、雨水が地中に浸透しにくくなりました。そのため、雨が降った時に下水道管に流れ込む雨水の量が増加しています。集中豪雨の際には、下水道管で雨水を流しきれなくなり道路の冠水などの浸水被害を起こしてしまうこともあります。
そこで、最近では雨水ますの中に雨水を一時的に貯留し、底面と側面に地中に雨水を浸透させるための穴が開いた「雨水浸透ます」や、同様に浸透用の穴が開いた浸透管やその周りを埋める砕石、透水シートなどから構成された「浸透トレンチ」などの活用が進められています。
一般的に直径25cmの雨水浸透ます1個には、1時間に浴槽1杯分程度の雨水を地中に浸透させる能力があり、その分水害の危険性を下げることができます。


画像:東京都下水道局HPより

集中豪雨対策「止水板」

工場や倉庫、地下出入口の浸水対策といえば土嚢(どのう)が一般的でしたが、土嚢は重いため積み上げる作業が困難であること、また設置に時間がかかるため集中豪雨のような予想が難しい大雨時には対処が間に合わないなどの理由から、最近は止水板を使うケースが増えてきています。
止水板は建物へ水の侵入を防ぐために設置される板状の防災設備で、工事不要で地面に置くだけで設置ができる簡易タイプのL字の止水板や、平時に柱やレールを工事で設置しておき大雨の予報が出た際に専用の板を上から落とし込んで設置する脱着式、普段は地面や壁の中に収納されており、緊急時に電動または手動で引き出して壁を作るシャッター式など様々なタイプがあります。
設置場所や用途に応じて、適切な止水板の導入を検討してみてはいかがでしょうか。



台風が多く接近・上陸する台風シーズン(8月中旬〜10月上旬)は、特に集中豪雨が発生する危険性が高まります。集中豪雨の被害から街を守ってくれる対策を知っておくと少し安心できますね。