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足元に注目!
マンホールの役割と雑学
管工機材を中心に扱う専門商社である日本管材センター株式会社では、毎月建設設備業界に関する豆知識を紹介しています。
私たちが普段歩いたり車で通ったりしている道には、いくつもの「マンホール」があります。
主に下水道管路の点検や修理・清掃作業をおこなうための出入り口となっているマンホール。その役割や起源について、改めて学んでみましょう。
マンホールの役割
私たちが生活している街の地中には、水道管・生活排水の配管・ガスの配管・電話線・貯水槽など様々な設備が埋められています。これらの設備を点検・管理する際、人が出入りするために設置されているのがマンホールです。
マンホールが設置される場所はほとんどが車道や歩道です。人が歩くことはもちろん、バイクや乗用車、トラック等の大型車両も蓋の上を走行するため、マンホール蓋はその重さに耐えられる頑丈さが必要となります。家庭に設置されている蓋はプラスチック製のものもありますが、現在使用される蓋のほとんどは重さや衝撃に強い鋳鉄製です。

マンホールっていつからあるの?
日本で最初のマンホールが設置されたのは明治14年。神奈川県の御用掛(技師)であった三田善太郎が横浜居留地の下水道の設計をおこなった際に「人孔」と翻訳したのが起源とされており、この当時の蓋は木製で格子状だったといわれています。
明治から大正にかけて、内務省の技師として全国の上下水道整備を指導していた中島鋭治が東京市の下水道を設計する際に西欧(主にイギリス)の円形マンホール蓋を参考にした「東京市型」と、名古屋市の下水道で技師をしていた茂庭忠次郎の指導で製造された「名古屋市型」の2種類が全国に普及していきました。

マンホール蓋が丸い理由
マンホールの蓋が丸ではなく四角だった場合、蓋の向きによって一辺の長さよりも穴の対角が広くなり、蓋が落下する危険性があります。正円であれば直径の長さがどこも同じになるので、点検や工事で蓋を開けている際や、道路を車が通ったときなどの振動でマンホールの中に蓋が落ちてしまうのを防ぐことができるので、円形の蓋が採用されているんですね。
四角いマンホール蓋は角から欠けたり摩耗したりしやすいのに対し、丸いと丈夫で壊れにくいのもメリットのひとつです。また、一般的な歩道用のものでも約40kgあるマンホール蓋は持ち上げるのも大変ですが、円形であることで転がして運ぶことができます。

デザインマンホールを探してみよう!
昭和60年代に下水道事業のイメージアップと市のアピールを目的として、各市町村がマンホール蓋のデザインを独自のものにすることを提唱したことから、近年では「デザインマンホール」といわれる様々なデザインのマンホール蓋が見られるようになりました。
各地のシンボルとなる動植物や観光施設、ご当地ゆるキャラ、その地にゆかりのある漫画のキャラクターなど、マンホール蓋が観光スポットの一つとして注目を集めている場所もあります。また、デザインマンホールが印刷された「マンホールカード」が各地で配布されており、そこでしか手に入らないカードをコレクションするという楽しみ方も広がっています。

普段あまり気に留めることの少ないマンホールですが、様々な工夫を加えて私たちの生活を支えてくれています。
街を歩いた際には、足元を見て新しい発見を楽しんでみてはいかがでしょうか?