日本管材センター株式会社

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No.99

二酸化炭素の新しい吸収源
ブルーカーボンに注目!

管工機材を中心に扱う専門商社である日本管材センター株式会社では、毎月建設設備業界に関する豆知識を紹介しています。

地球温暖化は現在も進んでおり世界各地で異常気象が問題になっています。
その対策として二酸化炭素を含む温室効果ガスの全体的な排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラルに取り組む動きが活発になってきました。
建築業界においても木造建築が注目されるなど、二酸化炭素の排出量削減だけでなく二酸化炭素の固定化にも関心が集まっています。
そこで今回は、二酸化炭素の新しい吸収源として注目されている「ブルーカーボン」についてご紹介いたします!



ブルーカーボンとは


国連による定義では、ブルーカーボンとは「海中の植物が光合成などの作用によって大気から吸収し、生物の体内や土壌に蓄積させた炭素のこと」とされています。つまり、「海の生き物が吸収する炭素」を表しています。
炭素の吸収というと陸上に生息する森林をイメージする方が多いかもしれませんが、海中にも光合成をしながら成長している植物が多く存在するのです。



グリーンカーボンとの違い


グリーンカーボンとは陸上に生息する森林によって吸収された炭素を表しており、炭素が吸収される場所が陸上なのか、海中なのかによって呼び名が異なります。
また、ブルーカーボンを固定化する海洋生態系としてはマングローブ林、海草藻場、海藻藻場、湿地・干潟などが挙げられ、ブルーカーボン生態系と呼ばれています。
ブルーカーボン生態系はグリーンカーボン生態系よりも最大40倍の速さで炭素を固定化することができます。さらに、海底の泥の中のブルーカーボンは数十年、場合によっては数千年ほどの長期間固定されることもポイントです。グリーンカーボンの固定期間はどんなに長くとも数百年ほどなので、ブルーカーボン生態系の方が効率的に炭素を固定化できることが分かります。



ブルーカーボン生態系を守るために私たちにできること


ブルーカーボン生態系はグリーンカーボン生態系のおよそ1~10%ほど、全海洋域に占める広さはわずか0.2%ほどだと言われています。
そのためブルーカーボン生態系を保護する活動が広がっています。私たち個人でも油汚れを拭きとってから食器を洗ったり、川や海にゴミが流れないようにしたり、海に優しい成分の商品を選んだりすることでブルーカーボン生態系を守ることができます。

過去の豆知識【海にやさしい日焼け止め“リーフセーフ”処方に注目】も併せてご覧ください。




島国である日本は、これまで沢山の恩恵を海から享受してきました。私たちの当たり前を未来に残していくために、できることから始めてみることが大切です。