日本管材センター株式会社

お知らせ・関連情報

豆知識

No.87

寒い季節は低体温症に注意!

管工機材を中心に扱う専門商社である日本管材センター株式会社では、毎月建設設備業界に関する豆知識を紹介しています。

暑い季節は熱中症対策をするというのがここ十数年で常識になっています。
しかし、寒い季節に「低体温症」にならないように気をつけている人は少ないのではないでしょうか。
冬の雪山などで遭難した時にかかるイメージがある低体温症ですが、実は低体温症で救急搬送された人のうち約7割が屋内で発症しています。

また、低体温症で毎年1,000人以上の方が亡くなっており、決して軽視することはできない命に関わる重大な問題です。
今回は低体温症についてご紹介いたします。

低体温症の症状

まず理解していただきたいのは「冷え性」と「低体温症」は症状が異なるということです。
「冷え性」はただ手足や下半身が冷えて指先や足先が冷たさを感じることで、体温は下がりません。
「低体温症」は、脳や内臓など身体内部の深部体温が下がってしまうことを指します。深部体温32~35度で軽症、28~32度で中等症、20~28度は重症となります。
低体温症の主な症状は激しい震え、筋肉の硬直、判断力の低下など。
症状が進み、重症となると呼吸や心臓に影響を及ぼします。血圧の低下で血液が十分に脳にいかなくなると、脳卒中や意識障害を引き起こし、最悪の場合は死に至ることがあります。






低体温症の予防

それでは低体温症にならないようにするにはどのような予防策を取ればよいのでしょうか。

①部屋の温度は18℃以上をキープ
WHO(世界保健機関)は、低体温症などの健康リスクを防ぐために、冬の室温を18℃以上に保つことを強く勧告しています。
一軒家を対象にしたとある調査によると、室温18℃未満の住宅が約9割を占めているという結果が出ています。
普段暖房の設定温度は気にしていても、実際に室温が何℃なのか測ったことがない人も多いと思います。
まずは室温を測るところから始め、室温が18℃を下回らないようにしっかり暖房・加湿を行いましょう。


②身体が温まる食品を食べる
食事の7割は身体の熱になります。温かい物を食べましょう。
ショウガやニンニク、根菜など体を温める効果がある食材をスープや鍋など温かい料理にして食べることで、身体内部から温めることができます。
朝食を抜くと体温が上がらない状態が続いてしまうため、しっかり食べましょう。卵や納豆などタンパク質を多く含む食材を食べるとさらに体温上昇効果が期待できます。
お酒を飲むと一時的に血行が良くなり体温が上がりますが、同時に体内の熱を放出しやすい状態でもあります。
飲酒後、体が温かいからといって薄着や布団をかけない状態で寝たり、路上で寝たりしてしまうと急激に体温が下がり低体温症になるリスクがあるので、体が冷えないように防寒対策をしましょう。

③適度な運動を行う
低体温症になる原因の一つに運動量の低下による筋肉量の減少や基礎代謝量の低下があります。
そのため運動量が少ない高齢者は低体温症にかかるリスクが高く、死亡者のうち8割以上を65歳以上の高齢者が占めているというデータが出ています。
スクワットやストレッチなど室内で無理せずできる運動で日常的に体を動かしましょう。筋肉を活性化することで基礎代謝量の向上が期待できます。


寒い季節は誰にでも低体温症が起こり得る可能性があることを忘れず、日頃から体温アップを目指しましょう。