日本管材センター株式会社

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No.38

1964年東京オリンピックのレガシー

2020年東京オリンピック開催まで約半年となりました。オリンピック関連のニュースを見ていると「レガシー」という言葉がよく使われています。レガシーとは直訳すると「遺産」という意味ですが、オリンピック関連で使われる場合には有形無形に限らず「オリンピックを契機として生み出される様々な社会的効果」のことを指します。例えば今回の2020年東京オリンピックでいうと、選手村が大会後に改修され、「晴海フラッグ」という大規模なマンションとして残されることが大きな話題を呼びました。 それでは初の東京開催となった1964年の東京オリンピックから現在まで受け継がれているレガシーにはどんなものがあるのでしょうか?

●競技会場・施設●

1964年の東京オリンピックのために作られ、現在も使われている会場、施設はたくさんあります。 日本武道館や東京体育館、国立代々木競技場は、それぞれ老朽化対応として、耐震工事などの改修を経て、2020年東京オリンピックでも競技会場として活用する予定です。

●交通インフラ●

交通の面では東海道新幹線や東京モノレールが開業、首都高速道路も整備され、移動手段の多様化、及び大幅な時間短縮につながりました。これらは現在でも欠かせないライフラインとして改良やメンテナンスを重ねながら、利用され続けています。

この二つは非常に有名なので、ご存知の方も多いでしょう。しかし、世間にあまり知られていないものでも、実は1964年東京オリンピックをきっかけに生まれたものがまだまだあるのです。

●ユニットバス●

現在では多くのホテル・住宅で見られる、ユニットバス。お風呂とトイレと洗面台が一緒になっているバスルームは欧米発祥のものですが、それがユニット化(プレハブ化)されたユニットバスは、1964年東京オリンピックのために建てられたホテルニューオータニで初めて登用されました。

バスルームの工事は、床の防水工事、給水・排水工事、バスタブの埋設、便器の設置、タイル貼り……など、いくつもの工程があります。通常バスルームを一つ作るのに3週間~1ヶ月かかっていましたが、その工期では大会開始に間に合いません。そこで開発されたのが防水パン(皿状の水受け)、上部壁フレーム、天井などの各パーツを工場であらかじめ作っておき、それを現場で組み立てるセミキュービック方式のユニットバスです。このユニットバスの開発により、在来工法の10分の1に工期を短縮し、大会開始前に無事竣工を迎えることができました。

●ポリバケツ●

今やどこでも見かけるゴミ用の青いポリバケツも、1964年東京オリンピックをきっかけに作られた商品です。 当時は家の前に各家庭のごみ箱をむき出しで置いていたため、美観を損ねるうえ交通の邪魔にもなるなど、ゴミ処理の対応は社会問題になっていました。そこでオリンピック開催地にふさわしい都市環境づくりを目指し「オリンピックまでに清潔な街を」を合言葉に様々な美化運動が行われました。その一環として1961年に開発されたのが蓋つきで各家庭で持ち運びができるポリバケツ容器です。蓋のおかげでゴミを隠すことができ、さらには臭いの拡がりを防ぐことができるのが特徴で、家庭ゴミの処理に困っていた主婦層をはじめ、多くの自治体の心を掴みました。ポリバケツ容器は『清掃革命』と称賛され、大ヒット商品になりました。

●ピクトグラム●

トイレマークや非常口マークなど、シンプルなデザインの絵文字で記号化されたサインを「ピクトグラム」と呼びます。1964年東京オリンピック開催時、日本では外国人向けの案内板が整備されていなかったため、言葉がわからなくても伝わる「絵文字標識」として競技種目や公共施設・設備をあらわすピクトグラムが作成されました。この時に作られたピクトグラムは、作成者たちが世界の財産として発展させたいという思いで著作権を放棄したため、瞬く間に世界各地へと広まっていきました。特にトイレマークは現在では世界各国いたるところで見かけることができます。

いよいよ目前に迫った東京オリンピック……競技はもちろんですが、オリンピックのレガシーとして後世に残るような画期的な商品や文化にも要注目ですね。