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No.21

タワークレーンの謎に迫る!

管工機材を中心に扱う専門商社である日本管材センター株式会社では、毎月建設設備業界に関する豆知識を紹介しています。



街を歩いていると、続々と高層マンションやオフィスビルが建っていく姿を目にしますよね。 そんな中で目につくのは建物の一番上にある大きな「タワークレーン」ではないでしょうか。今回の豆知識では、目立つ存在ではあるものの謎に包まれているタワークレーンについてご紹介させて頂きます。

どのようにしてあの高さまで?

地上から遥か上空で稼働しているタワークレーンを見て、どのような方法であの高さまで上げたのだろう、と不思議に思ったことはありませんか?実はタワークレーンを支えている台座ごと上がっていく「フロアクライミング方式」という方法と、マストと呼ばれている支柱を自ら継ぎ足して上がっていく「マストクライミング方式」という方法の2種類の方法で登っていきます。

通称”フロアクライミング方式”


通称”マストクライミング方式”


撤去方法は?

逆に、建ちあげたタワークレーンはどのようにして撤去されているのでしょうか。実は撤去方法も2種類あります。1つ目は「親子亀方式」と呼ばれている、これまで稼働していた大型クレーンが解体用の中型クレーンを引き上げ、その引き上げられた中型クレーンを使って大型クレーンを解体します。そして更に小さな小型クレーンを引き上げ、その小型クレーンで中型クレーンを解体します。最後に小型クレーンを人力で解体・撤去する方法です。2つ目は前述した「マストクライミング」と逆の順序でマストを1つずつ外して縮めていき、最後は地上のクレーンで解体、撤去する方法です。

 通称”親子亀方式”


タワークレーンは空の標識!

夜になるとタワークレーンの頂上で赤く点滅しているライトを見たことがあるかと思います。実はこのライトは「航空障害灯」と呼ばれているもので、高層物が航空機と接触しないように安全を確保するための灯りです。航空障害灯には航空法により設置基準があり、高層マンションやビルの屋上などにも設置されています。また、タワークレーンや建築物だけではなく高さ120mを誇る茨城県の牛久大仏にも取り付けられています。さらに普段目にするタワークレーンの殆どがオレンジ色(インターナショナルオレンジ色と言います)と白で彩色されていると思いますが、こちらも航空法で定められているカラーリングです。白が光を反射しやすい色なので、オレンジ色をより目立たせる効果を持っており、昼間の標識としての役割を担っています。


続々と開発が進む街の中で、タワークレーンを普段とは違う見方で見上げてみるのも良いかもしれませんね!