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施工確認の方法
管工機材を中心に扱う専門商社である日本管材センター株式会社では、毎月建設設備業界に関する豆知識を紹介しています。
給水管・排水管・ガス管などの配管は、私たちの生活に欠かせないものです。
そのため、漏水やガス漏れが起こってしまうと普段の生活に大きな支障をきたしてしまいます。漏水やガス漏れの原因は、「配管のつなぎの緩み」「地震による損壊」「老朽化による腐食」などが考えられます。施工ミスをなくすため、設備業者さんはさまざまな方法で施工確認を行っています。
最近では、配管や継手自体に接合を目視で確認出来る工夫が施されているものもあります!
継手にこんな工夫が!
管を差し込み、ナットを入れて締めると色のついた部分が隠れるような仕組みになっています。色が見えなくなるくらいに締め付ければ接合完了です。このように目視確認に色を利用した工夫は多くみられます。

電気融着の場合は、パイプを継手に差し込み通電するとパイプと継手の表面が溶けて接合ができます。その際にインジケーターが押し上げられるなどの工夫によって接合を確認できます。

ワンタッチタイプの透明継手には、パイプを差し込んだ際に差し込み具合が確認出来るようなものもあります。

接着剤にも注目!
透明継手と色が着いた接着剤を使用することで、接着剤が塗布されているのを一目で確認することもできます。

蛍光接着剤が登場!
蛍光接着材は、暗闇や狭いところでブラックライトを当てると光るため、少し離れた場所からでも塗布していることが確認でき、塗布漏れがあれば発見できます。 いろんな視点で商品を見てみるのも面白いですね!

ピンポン玉や虫取り網も工夫の一つ…?
しかし、設備業者さんはより確実な施工を求めてこれらの工夫だけに頼らず、施工後に漏水検査を実施しているところがほとんどです。たとえば、排水配管では【満水試験】と言われる検査を行い、排水管の末端をプラグや特殊なゴム風船で止水し、満水にした状態で一定時間を置くことで水量の変化を確認します。同じく排水配管で行う【通水試験】では、着色した水や、水とともにスーパーボールやピンポン玉を管内に流す場合もあります。着色水・ボールが図面通り出てくれば、図面通りに配管が組まれていることが確認できるのです。また、給水配管では【水圧検査】といって配管の中に水を送り込み、圧力をかけてしばらく時間をおく検査もあります。圧力計で水圧の降下や、水漏れ、変形などが生じていなければ問題ありません。

施工ミスは、大きな事故につながる可能性があります。このように商品自体の工夫による目視確認に加えて、さまざまな検査を行い、施工を二重、三重とチェックすることで事故を未然に防いでいるのです。