日本管材センター株式会社

お知らせ・関連情報

豆知識

No.12

建設業界×VRの今を探る!

管工機材を中心に扱う専門商社である日本管材センター株式会社では、毎月建設設備業界に関する豆知識を紹介しています。



「VR」という言葉をご存知でしょうか? この2~3年の間に新聞やニュースなどで見かける頻度が高くなってきましたよね。 「VR」とは、「Virtual Reality(仮想現実)」の略称で、実物ではありませんが、同じような環境を視覚効果により理工学的に作り出す技術のことを指します。 最近では、まるで眼前に表示されている映像の世界にいるような感覚を体験できるヘッドマウントディスプレイを用いたテレビゲームなどが代表例として挙げられます。

建設業界におけるVRの活用例

このVRという技術は徐々にビジネスの世界でも用いられ始め、既に建設業界でも活用されています。今回の豆知識では建設業界におけるVRの活用例をご紹介していきます。

1.研修で現場を疑似体験!

建設現場さながらの環境をVR上に表示し、場所を選ばずに現場で働く職人や施工管理者の研修が可能となります。「VRiel(ヴリエル)」というシステムでは、VR映像上に研修用の躯体が現れ、組まれている鉄筋の不具合を見つける研修が行えます。VR映像の中ではコンベックス(=主に建設現場で使われる巻尺)を使用することもでき、首を動かすと視界も同期して動かせるのでまるで実際の現場で動いているような体験が出来ます。座学では得られないような“気づき”もVRを使った研修によって経験出来ると好評のようです!

2.防災・インフラ整備にも役立つ!

実際の地形や建物、航空写真などのデータを基に仮想空間を作り、津波や川の氾濫、土砂崩れ時などの災害発生時の状況を実スケールで体験出来るシステムもあります。VR技術によって等身大の津波が向かってくる状況が一目でわかるため利用者の防災への意識の向上に役立ちます。3DCADモデルで作成した建築物などを映像内に反映できることもあり、各自治体の災害対策の参考として活用されています。

3.新居内を事前に歩ける!

VR体験は現場内での活用だけに留まりません。戸建・マンションなどの新築物件を建てる際、設計の初期段階にBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)ソフトで住宅の完成イメージを立体モデルで作成します。そのモデルをVR上に取り込むことで、建設前の図面でしか見ることが出来なかった新居を自由に歩くことが出来ます。奥行や天井の高さなどは図面に準拠しているので、施主はより具体的に確認することが出来ます。また、既に竣工済み物件の内見もVRで行えるサービスも登場しています。

VR技術のおかげで建設業界はより安全に、より効率的になっていくでしょう。VRはまだまだ進化し続けている技術なので、今後もあっと驚くような活用法が生まれていくかもしれませんね!