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“タンクレス便器”を探る!
管工機材を中心に扱う専門商社である日本管材センター株式会社では、毎月建設設備業界に関する豆知識を紹介しています。
私たち人間は、1日に5~6回程度トイレを使用すると言われています。24時間の内、4~5時間に1回の頻度でトイレに行く計算になりますね。
毎日使用する便器も、ウォシュレットの有無や洗浄水の使用量、洗浄音量の大小など、着々と差別化が推し進められています。
増えているタンクレス便器
今では多くの種類や形態がある便器ですが、特に目につく大きな違いと言えば便器に付属するタンクの有無ではないでしょうか?

近年リフォーム時には、水を溜めておくタンクを取り払い、水道管から直接水を取り入れる“タンクレス便器”が選ばれる傾向があります。

タンクが無いことによるメリットは一体どのようなものがあるのか、改めて探っていきましょう!
トイレが広くなる!
一番実感出来るメリットはトイレ内(個室内)の空間が広がるということでしょう。 タンクが有る便器に比べてタンクレス便器を設置した場合、10cm程度、空間が広がると言われています。

広さを視覚的に感じるだけでなく、空いたスペースに収納棚や装飾品を設置して、実用的な活用をすることも出来ます。また、余裕を持った位置に手洗い器を取り付けることも可能となります。トイレルームの中で、10cmのスペースは大きな差となるのではないでしょうか?
掃除がしやすい!
トイレ掃除というと汚れやすい便器内部がメインになりがちです。しかしタンクがあるモデルはその構造上、気が付かないうちに隙間や見えないところに汚れが蓄積する場合があります。特にタンク内部を放置しておくと、カビ、悪臭が発生する原因にもなってしまいます。
一方、タンクレス便器の場合は、タンクがないので掃除の手間を省くことが出来ます。また、現在流通しているタンクレス便器は凹凸が少なく、掃除がしやすいすっきりとしたデザインのものが多くなっています。

一方で考慮すべき点も・・・
上記の2点以外にも、タンクレス便器の良いところはたくさんあります!しかし、いざ設置を考える場合には気を付けておくべき点もあるので、2点ご紹介します。
停電時に水を流せない?
タンクレス便器は電力を使用して水を流すので、停電時はリモコンを押しただけでは洗浄が出来ません。しかし、モデルによって手動レバーがついているものや、乾電池を使用して洗浄を行うことが出来るものもあります。

水圧が低ければ設置出来ない?
タンクレス便器は、水道管から直接水を流すので、水圧が低ければ設置出来ない場合があります。しかし、最近では水圧を上げるブースターや小さなタンクを内蔵しているモデルも出てきているので、水圧の問題はそれほど問題にはならなくなってきましたが、いずれも事前の確認は必要です。
これまでタンク有り便器を使っていた方にとっては上記のように気を付けなければいけない点もありますが、タンクレス便器にはご紹介しきれないほどの様々なメリットがあります!新築、リフォームをする際には、タンクレス便器の導入を一度ご検討してみてはいかがでしょうか?