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ベトナムコーヒー
Xin Chao(シンチャオ)、FriKaの樋口です。
今回のハノイシーズンレポートは、ベトナムコーヒーについてご紹介致します。
コーヒー大国ベトナム
皆さん、ベトナムコーヒーをお試しされた事はありますか?
実のところ私も、ベトナムに駐在する前はベトナムがコーヒーで世界的に有名な国であることを知らずにいました。
1991年、当時ベトナムコーヒーは世界のコーヒー生産量のわずか約1%しか占めていませんでしたが、2015年には同シェアを約20%に拡大、現在では生産量・輸出額でブラジルに次ぐ世界第2位のコーヒー大国へと成長しています。その中でもインスタントコーヒーでよく使用されるロブスタ種では世界第1位となっており、ベトナム国内の農業におけるコーヒー生産の割合は、農業GDPの10%を常に超え、輸出額も全体の15%を占めるほどの重要な農産物へと発展しました。
一方で国民1人当たりの年間消費量を見ますと、EU5.22Kg、アメリカ4.87Kg、日本3.7Kgに対して、ベトナムは1.59Kgほどです(もちろんブラジルは6Kg以上でトップです)。
ベトナムではまだお茶の文化が深く根付いており、コーヒーを飲む文化は発展途上と言えますが、近年国内企業による全国規模のチェーン店展開により、少しずつ国民の間で親しまれる物となってきています。
コーヒー種と飲み方
さて、ここで先に述べましたコーヒー種について簡潔に説明します。大きく分けてロブスタ種とアラビカ種の2種に分かれます。アラビカ種と比べてロブスタ種の方がカフェイン含有量が多いため、苦みが強い事が特徴です。
ベトナムコーヒーの一般的な飲み方としては、コップの底にコンデンスミルクを適量入れ、その上にフィルターカップを載せてドリップさせ、最後にかき混ぜて飲むという方法です。コンデンスミルクを混ぜる事により、苦みが緩和され飲みやすくなり、濃いコーヒーがそのまま飲めてしまうのです。もちろん人それぞれですが、総じてベトナム国民にとってアメリカンコーヒーのようないわゆる薄めのコーヒーは美味しくないと考えられてます。p>
ベトナムコーヒーの味
最後に、ベトナムコーヒーの味の特徴に触れますが、非常に表現が難しいのが正直なところです。一言で表しますと日本で普段大手チェーン店が出すコーヒーの味とは全く違います。独特な苦み・香ばしさ・コクとほのかな甘さを感じます。ここで、ロブスタ種の方がカフェインが多く苦みが強いのに甘さを感じるのだろうか?とお気づきの方もいらっしゃるかと思います。実はベトナムコーヒーは焙煎時にバターを入れているため、独特な甘さと香ばしさが引き出されコーヒーの苦みと重なって絶妙な味へと変わるのです。
私のおすすめはコーヒー牛乳(ホット)です。コンデンスミルクですとやや甘ったるさが口に残ってしまいますが、ブラックですと苦みが強いので1対1ほどの割合のコーヒー牛乳にすると、ベトナムコーヒー独特の苦み・香ばしさとバターのコク・甘みが牛乳と合い、おいしさが引き立てられます。一度は皆様もブラックをお試しされて、コーヒーそのものの味を確認してみてください。
こちらにベトナムコーヒーの飲み方が載っていますので、ご覧ください。(もちろんこの飲み方にこだわる必要はなく、私はいつもペーパーフィルタを使ってドリップさせています)最近では日本でもベトナムコーヒーを取り扱うお店が増えてきていると聞きますので、私の記事を読まれた方はこの機会に是非お試しください。